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【たかいよしかずブログ/第3回】くろくまくんの誕生秘話

たかいよしかず

 

 

お待たせしました。今回はくろくまくんの誕生秘話です。

 

現在くろくまくんは、くもん出版さんから絵本が34冊・知育玩具や文具が出ています。公文教育研究会さんからはママと赤ちゃんのための講座のキャラクターとしても使っていただいています。その他タオル美術館様よりタオルも販売されています。

このくろくまくん、実はと〜〜〜〜〜〜〜〜〜っても長い歴史があるんです。そもそも僕が初めてくろくまくんを描いたのは今から27〜8年前レターセットのプレゼンのキャラクターとして描きました。しかもそのときすでにくろくまくんと、きいくまくんの2人が揃っていたのです。しかしレターセットのアンケートでは見事にボツ!!でも僕はこんな可愛いキャラクターだからいつか日の目を見せてあげたいと発表の場を狙っていました。

 

・ボツになったレターセットの原稿です

 

 

それから数年後、谷中の猫町さんというギャラリーで個展をさせていただいた時に、くろくまくんのボトルキャップを10体ほど作り展示していました。そこに10年来の仕事のおつきあいのあった某アパレルメーカーの出版部編集担当の方が来られくろくまくんをすごく気に入っていただきました。小さな携帯ストラップとミニ絵本セットのギフトBOXを作りましょうということになり、ついにくろくまくんが世に出せる時が来たかと喜んだのもつかの間、なんと突然その方が会社を辞めることになり「え〜〜〜ではくろくまくんはどうなりますか?」とお尋ねしたところ、その方が「今度自分はフリーの編集者になりたいと思うので、くろくまくんを持って出させてください。」ということでお願いすることにしました。そのかいあって数ヶ月後くもん出版さんから出版しようということになりついにくろくまくんは日の目を見ることになったのです。

 

家系図は面白いかなと思い作りましたが結局使うことはありませんでした。名前も今とは違いますね。(笑)

 

 

僕は最初に絵本にするなら、くろくまくんを使って春夏秋冬の季節を表現したいと思い、初回秋と冬の2冊を出すことになりました。そしてできたのが「おさんぽくろくま」と「ゆきのひくろくま」です。おさんぽの方は4コマ漫画を3つ引っ付けたような構成でしたが、ゆきのひのほうは僕が最初に出したラフの文章は編集者さんから「絵を見てわかることは文章は省きましょう」と言われ半分くらいカットされました。

 

そして、その本の出版を記念して青山ブックセンターさんで原画展を開くことになり、読み聞かせもすることになりました。僕は自分の書いたものを自分で読み聞かせするのがすごく恥ずかしく嫌ですと断っていたのですが、やってみるといろいろなことが勉強できました。まず子ども達との距離感、間の取り方、本文には書かれていないシーンの説明などです。でも今でも読み聞かせを頼まれたら逃げ回っています。(笑)

 

その後、夏の「うみべのくろくま」春の「ともだちくろくま」が出版され無事4冊揃いました。その時くもん出版さんから「そこそこ人気があるので、続けませんか」というお話をいただき「それなら12ヶ月のくろくまくんにしたいです」と言ったところ、その当時の編集の方からは「お話が面白ければ続きますかね〜?」と言われましたが10年かけて目標の12冊を出版することができました。今はお話くろくまの第2シーズンを狙っているところです。

 

 

今回のポイントは気に入ったキャラクターは諦めないでチャンスを待つ なんでも嫌がらずにやってみる この2点です。(笑)

ではでは次回はいよいよ怪談レストランの登場です。お楽しみに!

 

 

ギフトBOX用に作っていた絵本のラフ